• 2022年9月30日15:08:08更新

ほのかにまとう雅の薫り〜小説の中の着物〜「徒然雨夜話ーつれづれあめのよばなしー」

ー小説を読んでいて、自然と脳裏にその映像が浮かぶような描写に触れると、登場人物がよりリアルな肉付きを持って存在し、生き生きと動き出す。今宵の一冊は『王朝まやかし草紙』。時は平安、まとうはかさねの色目。現代の着こなしにも、香を薫きしめるように、ほのかに雅の薫りを。ー「きものと」にてコラム連載中!

着物をまなぶ

「着物をまなぶ」というテーマにて、着物に関する様々な《まなび》のコラムをお届けします。

ほのかにまとう雅の薫り 〜小説の中の着物〜 諸田玲子『王朝まやかし草紙』「徒然雨夜話ーつれづれ、あめのよばなしー」第十七夜

今宵の一冊は、『源氏物語』に想を得て書かれたという、諸田玲子著『王朝まやかし草紙』。

時は平安。

一見優雅で華やか、しかしその裏では権力闘争に明け暮れる男同士、女同士の欲望や怨念がどろどろと渦巻く宮中を主な舞台に、主人公の弥生と音羽丸がそれぞれの母や父の死にまつわる謎を、弥生の母が遺した文箱に収められた何通もの文と和歌を手掛かりに追い求め解き明かしていくミステリー。

季節を追って進む長編であり、宮中の行事や生活スタイル、習慣などが巧みにトリックとして織り込まれているため、その重要な背景として、季節ごとの行事や宮中のしつらえなども細やかに綴られており、そんな部分も楽しめる一冊です。

有職文様のひとつである菱繋ぎの地紋に、四季の花々が描かれた貝が散らされた明るい黄朽葉色の小紋。

絵巻物が描かれた黒の染め帯で艶やかに引き締めたコーディネートは、どこか、勝気で向う見ず、しっかりものだけれど可愛らしさもある…そんな弥生のイメージに通じるものがあります。

絵巻物の中には菊。御簾に下がる紐をイメージした、秋らしい深い色合いが美しい丸組みの帯締めを添えて…

小説をモチーフにした素敵なスタイリングのお話…
詳しくは、きものと公式サイトより!↓↓↓

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