【新成人スナップ付き】東京23区で唯一、成人式を開催した杉並区会場に潜入！

2021年1月11日22:52:28更新

【新成人スナップ付き】東京23区で唯一、成人式を開催した杉並区会場に潜入！

2021年1月11日「成人の日」。杉並区長の挨拶全文と、2021年新成人振袖スナップをお届け。新型コロナウイルス感染拡大の影響で1都3県に緊急事態宣言が再発令。多くの地域で成人式が中止・延期・オンライン開催に切り替えられる中、東京23区では唯一、杉並区が新成人を会場に集めて式を開催しました。

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2021年1月11日「成人の日」。
新成人のみなさん、ご成人おめでとうございます！

新型コロナウイルス感染拡大の影響で東京、埼玉、千葉、神奈川の1都3県に緊急事態宣言が出ている中、東京23区で唯一、新成人を会場に集めて式を開催した杉並区の会場に行ってきました。

会場開催の思いを語った杉並区長の挨拶全文と、とってもオシャレな2021年新成人の最新振袖スナップをお届けします。

ちなみに杉並区令和2年度の成人祝賀のつどいは、式典を4回に分け、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、次の対策を講じられていました。

・各回の対象地域を分割し、参加人数を通常の半数程度となるよう調整。
・入場時に検温実施。
・各回入れ替え時には会場内の消毒を徹底。
・当日の来場が難しい新成人のために、ケーブルテレビで生中継。

【全文】令和2年度杉並区「成人祝賀のつどい」区長あいさつ

新成人の皆さん、明けましておめでとうございます。まずは、本日、皆さんが成人式という人生の大きな節目を迎えられたことに心よりお祝い申し上げます。

ところで、そもそも成人式というのは一体何なのか？それは地域社会が皆さんをその一員として、自立した大人として受け入れ、歓迎する儀式なのです。だから各界の指導的立場の方々がこうして壇上に駆けつけて頂いているのです。

さて、今日はこの節目にあたり、私から大事なことをひとつ皆さんにお話しさせて頂きます。それは、「背負うべき責任」ということについてです。成人になればそれまで許されてきたことが許されなくなる。それまで親がかぶってくれた責任も、社会人として自分が取らなければならない。等々は成人として皆さんひとりひとりが背負う個人の責任です。言ってみれば社会として、法治国家として当たり前のことです。私がお話ししたいのは、この当たり前の大人の責任に加えて、皆さんにはもうひとつ「世代の責任」というものがあるんだ、ということを胸に刻んで欲しいと思います。実はこの世代の責任というものは、皆さんにだけあるのではなく、社会を構成する全ての人、世代にあります。社会には様々な問題や課題があります。世の中を、或は地域社会を良くしていくためにはそういった問題や課題に取り組んでいかねばなりません。頑張ればすぐに解決出来るものもあれば、どうしても時間がかかるものだってたくさんあるのです。

でもそんな時、私はいつも考えます。自分たちの世代で解決しておかなければいけないこと、解決すべきことをサボれば、次世代にツケを回すことになる、と。時間がかかる課題は、どうせ自分たちの時代では完成しないのだから、ではなく、自分たちの時代にどこまでやらなければならないのかを自問自答します。いずれも世代の責任とは何なのかを考え、その責任を果たそうと全力を尽くすことこそ大事なことだということです。皆さんにも、必ず世代の責任があるのです。そこから逃げない、目をそらさない、そういう人になって欲しいと思います。

さて、杉並区では、万全の感染防方止対策を講じ今日の準備を進めてきました。コロナ禍での開催を前提に、何カ月も前から多くの職員が感染防止対策を考慮し関係者の皆さんのご協力を得て、今日この日に新成人の皆さんを万全の体制でお迎えしているわけです。杉並区は成人式を「強行」したと言われているようですが、事実は開催予定の自治体に国や都が中止を「強行」に迫って、ひとつまたひとつと切り崩されて、結果的に私だけ残ったというのが真相です。何人かの区長が私に電話してきて「外堀を埋められた。悔しい」と言っていました。　

いずれにせよ、結果的には、予定どおり開催すると表明していた区長の中で、新成人の皆さんに約束を果たせたのは私ひとりだけになってしまいました。国や都は、法的には自分の責任で中止指示を出そうと思えば出せました。出せば皆従わざるを得ない。なのに何故出さなかったのか？それは、科学的根拠がないからです。もし中止指示をすれば、なぜ映画館はいいのに成人式は駄目なのだ、等という議論が起こり説明がつかない。実は国や都の本音は、成人式は問題ないがその後新成人が集まって酒宴をさせたくないということにあると思うのです。若く元気な皆さんが酒盛りをすればクラスターが起きるとの危恨を持っているのです。だから、それならいっそのこと成人式を止めてしまえば若者が集まって酒盛りすることも避けられるという考えなのだと思うのです。

一般論としては、私も理解はしています。でも私には、そういう考え方は、新成人の皆さんに「あなたたちに酒宴を止めてくれと呼びかけても、どうせ開きやしないから」という、新成人の皆さんへの不信感が最初からありきの考え方に思えるのです。私は新成人の門出にあたり、門出だからこそあなた達をまずは信頼したい。信頼のスタートとしたい、と考えました。

そしてその上に立って、呼びかけたい。是非とも式典後の行動は自制心を持ってするように約束して欲しい。是非酒盛りは控えて家に帰ってください。そして、今日まで育ててくれたご両親に、今日までの感謝の気持ちを込めて「ありがとう」と言ってあげてください。突然で照れ臭いだろうけれども、皆さんのその一言でご両親はこれまでの苦労が報われた思いで、肩の重荷がすうっと楽になるはずです。事情があってご両親がいない方も、絶対今日まであなたを見守り支えてくれた人がいるはずです。その人に「ありがとう」と言ってください。直接会えないならば電話で必ず。あるいは式典の後に手紙を書いてあげてくだい。そしてそれは同時に、成人として地域社会の一員となった皆さんが世代の責任を果たそうとする、ささやかではあるが誇らしい姿を示すことでもあるのです。そしてまた皆さんとの約束を守った杉並区、杉並区民に報いてくれることでもあるのです。