• 2022年9月2日22:26:17更新

生かしきるということ 〜小説の中の着物〜「徒然雨夜話ーつれづれ、あめのよばなしー」

ー小説を読んでいて、自然と脳裏にその映像が浮かぶような描写に触れると、登場人物がよりリアルな肉付きを持って存在し、生き生きと動き出す。今宵の一冊は『着物始末暦シリーズ』。ー「きものと」にてコラム連載中!

着物をまなぶ

「着物をまなぶ」というテーマにて、着物に関する様々な《まなび》のコラムをお届けします。

生かしきる、ということ 〜小説の中の着物〜 中島要『着物始末暦シリーズ』「徒然雨夜話ーつれづれ、あめのよばなしー」第十六夜

今宵の一冊は、中島要著『着物始末暦シリーズ』。
“きものの始末”を生業とする職人、余一を主人公とする物語です。

ただの着物の手入れに留まらず、染めや刺繍、果てはデザインの域までひとりで何でもこなしてしまう、通常染めなら染めだけ、刺繍なら刺繍だけ、仕立てなら仕立てだけ、と、それぞれの技術のみに細分化された職人の世界においてはかなり特異な技量の持ち主である余一。

その腕は、幼い頃から過酷なほどに厳しく仕込まれたゆえのものであり、頑ななまでのそのこだわりは、自らの生に対する贖罪(決して彼が負う必要のないものであるのに)でもあるので、読んでいて胸が痛くもありますが、その無骨さがまた彼の魅力でもあります。

きものは着るからきもの、着なけりゃただの布きれだー

程よい艶のあるひんやりした質感で、しゃりっとした張りがあり軽やかで単衣向きの素材、生紬。

秋の空気に月光の色を溶かしてグラデーションにしたような熨斗目ぼかしに染め、窓の桟を思わせるような格子柄に鱗や唐花が織り出された紋織博多の単衣八寸帯を合わせて…

小説をモチーフにした素敵なスタイリングのお話…
詳しくは、きものと公式サイトより!↓↓↓

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