• 2016年5月20日15:51:50更新

【豆知識】打掛の模様の意味・由来 その1

花嫁をより華やかに そして美しく彩る衣装「打掛」
その打掛に描かれる模様は「吉祥文様(きっしょうもんよう)」と言われ、花嫁の幸せを願って描かれます。
そこで、このまとめでは代表的な吉祥文様の意味や由来をご紹介します。

松竹梅(しょうちくばい)

出典:http://www.kimonoism.net/blog/2016/02/04/203513

文様の意味:つらく厳しい時も腐らず、まっすぐに生きて、華を咲かせる

松竹梅は、その文字の通り「松」「竹」「梅」を組み合わせた文様です。

極寒でも緑を絶やさず、寿命が長いことから“神の宿る木”と言われる「松」
松同様、冬でも緑を絶やさず、雪にも負けずまっすぐと伸びる「竹」
そして、冬の寒さからいち早く花を咲かせる「梅」

これら3つは「三寒三友(さいかんのさんゆう)」(※歳寒の三友とも書く)と言われます。

つらく厳しい時も腐らず、まっすぐに生きて、華を咲かせる。
そうありたいという生き方、また美しさを表した文様と言えます。

鶴(つる)

出典:http://www.kimonoism.net/blog/2016/02/05/224346

文様の意味:天地を結ぶ存在、夫婦仲良きことの象徴

「鶴は千年 亀は万年」

この言葉にあるように、鶴は長寿の象徴です。
そして、その遠くまで響く鳴き声が、まるで天まで届いているようだと「天地を結ぶ存在」でもあります。

また、2羽の鶴、つまりは夫婦鶴として描かれた時はまた違う意味がつきます。
それは「夫婦仲良きこと」の象徴。

そしてパートナーとなった夫婦鶴は離れることなく、ヒナの旅立ちまで連れ添うのです。

天と地を結ぶ尊い存在である鶴は、その長い人生を夫婦仲良く過ごす。
夫婦の幸せを願う、これ以上にない吉祥文様といえます。

菊(きく)

出典:http://www.kimonoism.net/blog/2016/02/08/202813

文様の意味:不老不死・延命長寿・無病息災・邪気払い、精神・気力の充実、安定、気高さ、落ち着きと、心身の充実

菊は中国から奈良時代に渡来したと考えられています。
昔は、漢方薬として用いられたことから不老長寿・無病息災の効があるとされていました。

また、その鮮やかな色、中心から放射線状に丸く広がるカタチから太陽になぞらえ、数ある花の中でも最上位とされています。
日本王室の紋章に使われているのも、そのような理由からです。

総じて 菊は不老不死・延命長寿・無病息災・邪気払い の意味があり、そこから精神・気力の充実、安定、気高さ、落ち着きと、心身の充実を表す文様として愛されてきました。

孔雀(くじゃく)

出典:http://www.kimonoism.net/blog/2016/02/09/223456

文様の意味:悪霊を食べ邪気を払う尊い存在、見た目の華やかさ

孔雀は、キリスト教では不死の意味を、仏教では邪気を払うという意味を持っています。

そのワケは、孔雀はその可憐な見た目とは裏腹に、口に入る大きさであれば植物はもちろん、昆虫、小動物など、なんでも食べるから。さらにほかの動物が食べないサソリや毒蛇などを好んで食べることから、それらを悪霊に例え、悪霊を食べ、邪気を払う尊い存在として、吉祥文様として描かれてきました。

さらに吉祥文様として描かれてきたもう一つの大きなワケに、その美しさがあります。

可憐な立ち姿、光沢と鮮やかさを持つ羽、優雅で長く垂れた長い尾羽。
古くは正倉院にもその刺繍が残され、岡本秋暉作の「牡丹孔雀図」をはじめ、孔雀を題材にした多くの作品が描かれました。

御所車(ごしょぐるま)

出典:http://www.kimonoism.net/blog/2016/02/15/203753

文様の意味:富、華やかさの象徴

御所車は、顔出しNG、外を気軽に歩くことがなかった平安時代の王朝の貴族たちが外出に使っていた車のこと。牛が引いたことから、牛車(ぎっしゃ)ともよばれます。

貴族など限られた人しか使えなかったことから、富と華やかさの象徴として、吉祥文様となりました。

青海波(せいがいは)

出典:http://www.kimonoism.net/items/2252948

文様の意味:無限の幸せ、人々の幸せな暮らしがいつまでも続くように

青海波は、鱗状の文様を上下左右に連続的に配した文様で、古代ペルシャで考案され、 シルクロードを経て中国、そして日本へと伝えられたと言われています。

四方海に囲まれた日本で独自の意味を持ち、海の恵みと穏やかな無限の広がりを表すとして「無限の幸せ」「人々の幸せな暮らしがいつまでも続くように」という願いが込められた吉祥文様として描かれるようになりました。

また、地域によっては厄除けの模様として使われることから、打掛に限らず、茶碗などの陶器やてぬぐいなど、生活用品などにも多く使用されているのが特徴です。

鴛鴦(おしどり)

出典:http://www.kimonoism.net/blog/2016/02/19/173527

文様の意味:夫婦和合、夫婦の変わらぬ愛

鴛鴦(おしどり)という字は、オスを表す鴛と、メスを表す鴦をつなげて「おしどり」と読みます。
鴛と鴦のそれぞれ読みは「おしどり」。単体でも、つなげても「おしどり」と読みます。

この漢字や読みにもあるように、鴛鴦は寄り添い離れない存在として有名です。
吉祥文様でも「夫婦和合」「夫婦の変わらぬ愛」を象徴する存在として、江戸時代には小袖や能装束に描かれていたと言われています。

熨斗(のし)

出典:http://www.kimonoism.net/blog/2016/02/22/191057

文様の意味:おめでたい、華やか、高級

もともと熨斗は、鮑(あわび)の肉を薄く剥いで引き伸ばし、紙の間に挟んで祝儀の進物や引き出物に添えたのがはじまり。

それを細長い帯状に文様化したのが「熨斗文」、細長い帯状の熨斗を数本束にしたのが「束ね熨斗」といわれるもので、これは打掛や着物で最もよく見られる文様となりました。

鮑は今も高級で、それに見立てた色、柄とりどりの熨斗が束になっている熨斗文様は、おめでたい、華やか、高級を表す吉祥文様として愛されています。

貝桶(かいおけ)

出典:http://www.kimonoism.net/blog/2016/02/23/132745

文様の意味:夫婦和合

そもそも貝桶とは、平安時代から伝わる「貝合わせ」という遊びの道具の一つ。
貝殻の色合いや形の美しさ、珍しさを競ったり、その貝を題材にした歌を詠んで、その優劣を競うという遊びでした。

また江戸時代になると、内側を蒔絵や金箔で装飾されたハマグリの貝殻で対になる貝殻を探す「神経衰弱」のような遊びに変化。貝桶は、その美しく装飾された合貝を納めるために、二個一対で作られたものでした。

吉祥文様となったのも、その当時。
対になる貝を違えないところから夫婦和合の象徴として公家や大名家の嫁入り道具となり、婚礼行列の先頭で運ばれるなど、大名家の姫の婚礼調度の中で最も重要な意味を持つようになったのです。

鳳凰(ほうおう)

出典:http://www.kimonoism.net/blog/2016/02/24/213045

文様の意味:平和、夫婦和合

鳳凰は古来中国より言い伝えられてきた伝説上の鳥です。
中国では麒麟(きりん)、亀、龍と共に四端と言われる伝説の鳥で、平和で幸せな世界が実現されるとき=太平の時に現れるとして「平和の象徴」とされてきた。

そんな鳳凰は、伝説の生き物としてユニークな設定、容姿を持っています。
甘い泉の水”霊泉”だけを飲み、60から120年に一度だけ実を結ぶという竹の実のみを食物とし、梧桐の木にしか止まらない。またその容姿は、背丈が4~5尺(120㎝~150㎝)ほどで、前部が麟(きりん)、後部が鹿、くびは蛇、背は亀、あごは燕、口ばしは鶏、尾は魚。
五色絢爛な色彩で、羽には孔雀に似て五色の紋があり、声は五音を発するとか。

そんなユニークな設定と「平和の象徴」だからでしょうか、飛鳥時代より広く好まれて吉祥文様として描かれてきました。

このまとめのライター

KIMONOISM

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